DIR EN GREYの魅力を初心者が初心者のために語る。
はまらんでしょ、と思ってましたが徐々に順調に沼にはまりかけです。
まず、ビジュアルとかpvとか色々怖すぎでしょ、カオス過ぎでしょ、てのは否定はしない。
怖いわ、さすがに。
怖いんだけど、だけどまずそれは抜きにしてちゃんと聞いてみると唯一無二な、世間に媚びない魅力が沢山あるんですね。
(ちなみに、わたしは最近のDIR EN GREYが大好きです。
THE FINALとか、激しさと、この胸の中で絡みついた灼熱の闇とか、輪郭とか、Un deuxとかとか。)
なので、DIR EN GREY初心者なりに魅力を語ります。
1.京さんの、“voice”という名の楽器
京さんのクレジットは、“vocal”ではなくて、“voice”なんですね。
それって、いい得て妙で。
そのとおりだと思う。
もはや、“voice”という楽器。
DIR EN GREYの編成は、楽器五人だと思うのね。
そう考えると、京さんの歌い方っていうのもすごくすんなりくるんですね。
DIR EN GREYが所謂一般受けしない大きな理由の一つに京さんのシャウト、だとかグロウル、てのがあると思うのね。
一応歌詞はついているのだけれど、全くもって聞き取れない、叫び声っていう。
中々理解できない世界ではあるけれど、京さんの声を楽器だと思って聞くと、なるほどね、と思う。
ドラム、ベース、ツインギター、ボイスっていう5人で音楽を作っている。
楽器隊プラスボーカルではなくて、みんな楽器隊というイメージ。
だから、旋律だけ追っても音楽にならない場面が多分にあって、5人の音が鳴っていて、始めて音楽になる。
京さんの声は京、という唯一無二の楽器なのです。
2. 京さんの“voice”の技術
音域が広すぎる。
一人の人間で歌えるのが驚愕。
上もすごいんだけど、下もすごすぎる。
そして、声色の多様さ。
多様なんだけど、京さんだと分かる個性。
地獄の底から聞こえてくるかのような声を出すかと思えば、とても清らかな声を聞かせてくれる。
そして、なんとも切ない声なんだよね、京さんの声って。
全然甘いのかけらもない声。
誤解を恐れずに言うと、癒やされる声、という部類ではないと思う。
だけど、DIR EN GREYの世界にはめちゃくちゃ合ってて。
正に“痛み”だよね。
3.ドラマチックな楽曲
DIR EN GREYの曲って、ドラマチックなんだよね、すごく。
オーケストラ、てイメージ。
曲をドラマチックにしている1つ目の要素が、曲の構成。
静と動のメリハリがある。
DIR EN GREYっていうとうるさい、てイメージもあると思うんだけど“静”の部分もDIR EN GREYの音楽の要素として結構大きい。
例えば曲の構成として、
静→動→静(Aメロ)→動(サビ)
とか
動→静(Aメロ)→動(サビ)
とか。
動→動(Aメロ)→動(サビ)
もあるけどね。
2つ目は、メロディーの美しさ
メロディーもちゃんとある時はある。そしてそれがとても美しい。
そこらへんは、何となくX JAPANと同じ匂いを感じる。
DIR EN GREYの面白いところは、一曲の中で混沌と美しさが共存しているところ。
Aメロは叫んでるんだけど、サビではとても美しいメロディーに変身を遂げる。
その振り幅も曲をドラマチックにしていると思う。
(全部叫んでる曲もある。それはそれで異世界でいいと思う)
3つ目は、ほぼ全部が聞かせどころのドラム。
すごいと思う。
shinyaさんのドラム好きなんだよね。
スパーンスパーンドコドコ!シャーン!て。
ドラムの洪水。
手数が多分めちゃくちゃ多いんじゃないかなあ。
ドラムのアレンジを変えたら、全然違う雰囲気になると思う。
あのとめどないドラミングも、DIR EN GREYの曲をよりドラマチックにしていると思う。